お手伝い

大判コピーのお仕事

A0とかA2とかの図面を
おもにコピーさせてもらうことが多い

(データの出力もするけど)


コピーをさせてもらうとき

コピーの仕組みや寸法のことを理解している

お客さんは話が早く間違いも少ないのだが

先週のお客さんはそうではなかった


閉店後に電話がなった

普段なら取らないことも多いのだが

受話器を取った


電話の相手は若い女性

コピーかデータの印刷がしたいようだが

紙を持参したいとかサイズはB1とか

いうのだがどうもA列、B列の理解も乏しく

わかったことは

彼女がとにかく急いでいて

来店さえしてくれれば

こちらが理解してなんとかなりそうだ

ということだった



翌日に来店される

ということになったのだが

開店と同時に入店された

よっぽど急いでいるらしい

大判コピーの仕事はそれなりに緊張するので

心の準備がいるのだが

お客様の手前、堂々と振る舞う


話をまとめると

彼女は大学生

コピーは大学祭に使う

歴代、大学の大判の機械を利用してきたけれど

用意した紙を機械に詰まらせてしまい

職員に怒られた上に

実は機械は許可がいるものと判明

使えないということに

(歴代不正利用だった!)


紙が使えて印刷ができる場所を探した結果

うちに電話をかけたということだった


紙は持参されたが

手差しの大判コピーはできるけれど

時間はかかるし、失敗のリスクもあるので

既存の894幅のロールで対応することに


要するに

大学祭の催し物の看板を作るので

その看板に収まるように印刷できて

余る部分は看板の裏に折り返せばよい

ということになったので

894幅で20枚程度コピーをした



無事印刷ができて彼女は喜んでくれた

これから出来上がったコピーを抱えて

電車に乗って大学へ向かうそうだ


無事に折れ曲がらず大学まで

コピーが届くことを祈りつつ

現地で飾られるコピー達を想像した


たまたま取った電話から

仕事をというより

お手伝いできたことが

うれしく思えた


喫茶ひしや文具店

岐阜県多治見市にあるカフェ併設の文具店です。 カフェは、故・曽根研氏のモザイクタイルで彩られた穏やかな空間で、珈琲、紅茶、ケーキなどを食べながらゆったりした時間を過ごせます。 80年以上つづく文具店では、昔ながらの文具や事務用品、和紙、文具雑貨、万年筆などを展示。 よき時代のよき店舗でよき時間をお過ごしください。

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